光触媒塗料の弱点は?特徴や価格とメリットデメリットを解説

光触媒塗料

光触媒塗料は機能面から定義された塗料で比較的新しい塗料です。

新世代の塗料として注目されていましたが、人気だったTOTOのハイドロテクトコートの生産が2017年に終了してからは陰りが見えています。

「光触媒塗料って大丈夫なの?」と心配されているかもしれませんが、疑問を解決していただけるように光触媒塗料の特徴、メリットデメリット、価格、メーカーなどの情報をまとめてお届けします。

この記事のポイント
  1. 光触媒塗料は屋根用の塗料がない
  2. セルフクリーニング、空気清浄効果など独自機能がある
  3. 弱点は自由度が低く、不向きな立地があること
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目次

光触媒塗料はどんな塗料?

光触媒塗料はセルフクリーニング機能、空気浄化など他の塗料にはない様々な機能を兼ね備えている外壁用の塗料です。

一方で、単価が高いため悪徳訪問業者がサヤ抜き目的で提案し、質の低い塗装をしたことによりトラブルに発展するケースも…。

また、大手塗料メーカーは光触媒塗料を販売しておらず、シリコン塗料などのメジャーな塗料と比較して使用件数が少ないので提案を受ける際は留意が必要です。

相見積もりを取り適正な価格なのか確かめる必要があります。

光触媒塗料には紫外線型と可視光線型がある

光触媒塗料は光を吸収することでセルフクリーニングなどの機能を発揮するのですが、紫外線で反応する紫外線型(酸化チタン型)と蛍光灯などの可視光線であれば反応する可視光型があります。

機能としては紫外線でなくても反応できる可視光型の方が優れていて、室内塗料として使われています。

光触媒塗料のメリットデメリット

光触媒塗料のメリットデメリット

光触媒塗料のメリットとデメリットをそれぞれお伝えします。

光触媒塗料のメリット

光触媒塗料のメリットは以下の通りです。

  • 防汚性が高い
  • 環境に優しい
  • 耐用年数が長い

それぞれのメリットについて詳しくお伝えします。

防汚性が高い

光触媒塗料は汚れを浮かせて落とすセルフクリーニング機能があり防汚性が高いです。

これは酸化チタンが太陽光にあたるときに活性酸素を作り汚れを分解してくれるからです。さらに、雨によって超浸水状態になり汚れを洗い流してくれます。

他にも、防藻性、防カビ性が高いため耐久性があります。ただ、土や砂などに代表される無機質の汚れは分解できないため、全く劣化しないというわけではありません。

環境に優しい

光触媒塗料は他の塗料にはない空気浄化効果を持っています。今では販売終了していますが、冒頭に紹介したTOTOのハイドロテクトコートは延べ床面積が30坪の住宅でテニスコート4面分の森林と同じ効果がありました。

これは乗用車12台分の二酸化炭素などの排出物を処理できる計算です。

また、遮熱効果を持った塗料もあり太陽光を反射して家に熱がたまるのを抑えることで、夏のクーラーの電気代を抑えることもできます。

耐用年数が長い

光触媒塗料は耐用年数が20年ほどあり耐久性が高い塗料です。

これは樹脂で分類したとき、一番グレードが高いフッ素塗料の耐用年数に匹敵する長さです。

一方で、耐用年数が短い光触媒塗料も存在します。そのため、検討の際は塗料の具体的な商品名と合わせて耐用年数を確認してから契約するようにしましょう。

光触媒塗料のデメリット

光触媒塗料のデメリットは以下の通りです。

  • 自由度が低め
  • 日当たりが悪い立地には不向き
  • 価格が高い

それぞれのデメリットについて詳しくお伝えします。

自由度が低め

光触媒塗料は他の塗料と比較してカラーバリエーションが少なめです。淡い色合いが好みであれば問題ありませんが、濃い色は少ないため好みの色から選べない可能性があります。

そういった背景もあり工務店からは提案の自由度が下がるため、おすすめされないケースもあるようです。

また、TOTOのハイドロテクトコートが使われていた時代では下塗りに使う塗料から工程にまで細かい指定があり、塗料の実力を発揮させるためには講習などの手間が必要だったため、工務店側から見ても自由度が低い塗料でした。

それ以外にも、日本特殊塗料のピアレックスもNAS会の会員でなければ施工できません。

効果を発揮させるためには工程を守り正しく施工する必要があるため、技術力が必要であり柔軟な施工ができないこともデメリットです。

日当たりが悪い立地には不向き

光触媒塗料は太陽の光によって汚れを分解する仕組みであるため、日当たりが悪い立地の場合効果をあまり発揮できず外壁が汚れるのが早くなったり、耐用年数が短くなる可能性があります。

日が当たらない場所は隣接する住宅に隠れてあまり見えないから大丈夫と割り切ってしまうのも1つかもしれませんが、光触媒塗料は続いてお伝えする通り価格が高いためデメリットが大きいです。

価格が高い

光触媒塗料はシリコン塗料などの機能性が付与されていない塗料と比較して1.5倍〜2倍ほどの価格になります。

例えば、日本特殊塗料株式会社のエヌティオシリーズはおおよそ1㎡あたりの価格が5,200円ですが、これは同社の汎用塗料の2,300円〜2,900円と比較して高くなっています。

もちろんその分耐用年数も長いのですが予算が足りない場合は、光触媒塗料は選択肢から外れることになります。

光触媒塗料の価格相場や耐用年数と他の塗料との比較

スクロールできます
塗料の種類耐用年数1㎡あたりの価格
ラジカル制御塗料12年〜16年2,500円〜3,000円
遮熱断熱塗料10年〜20年2,200円〜5,500円
光触媒塗料15年〜20年4,200円〜5,000円
無機塗料20年〜25年5,000円〜5,500円

光触媒塗料の価格相場と耐用年数を機能で分類される塗料と比較してみました。

光触媒塗料は耐用年数15年〜20年、1㎡あたりの価格は4,200円〜5,000円です。これは樹脂でグレードを分類したときに最高グレードとなるフッ素塗料と同じくらいです。

光触媒塗料は大手メーカーから出ていないため、大手メーカーの塗料の方が安心感を感じるのであればフッ素塗料の方がマッチします。

光触媒塗料の主要メーカーの商品

光触媒塗料には様々なメーカーから商品が出ていますが、代表的なものを紹介します。

  • 日本特殊塗料・エヌティオ
  • ピアレックス・ピュアコート
  • ニュートラル・NU-COAT
  • SICコーティングス・アートファイン
  • OPTIMUS・オプティマスホワイトペイント

こちらが光触媒塗料の主要な商品です。

大手メーカーは外壁用光触媒塗料は販売していない

外壁用の光触媒塗料は大手メーカーである日本ペイント、関西ペイント、エスケー化研からは販売されていません。

ちなみに、日本ペイントはニッペパーフェクトインテリアエアクリーンという可視光応答型光触媒塗料を販売していますが、用途は室内用です。主に飲食店など衛生管理が重視される場面で使われています。

また、日本ペイントは光触媒のように光に反応しなくても耐汚性が極めて高いニッペクリスタコートのような無機塗料を出しています。

このように大手メーカーは光触媒塗料よりハイグレードで機能が高いものを開発しているため、外壁用の光触媒塗料を販売していないとも考えられます。

光触媒塗料のよくある質問

光触媒塗料は塩害から外壁を守れる?

光触媒塗料は雨と反応して外壁の汚れを落とす機能があるため、塩害から外壁を守るのに有効です。

光触媒塗料はタイルの外壁にも使える?

タイル専用の光触媒塗料としてはピュアタイルコートがあります。

光触媒塗料を塗るといいと訪問営業がありましたがどうでしょうか?

基本的に営業をしている会社は3割〜4割の手数料を外壁塗装の料金に上乗せしてとります。そのため、安く外壁塗装をしたいのであれば工務店や塗装店に直接依頼するのがおすすめです。また、ご自身の外壁の状況によっては外壁塗装が不要のケースもあります。

まとめ

光触媒塗料は屋根用のものがなかったり、成分に酸化チタンが含まれるため均等に塗る技術力が職人さんに必要だったりと塗装をする上で塗料の組み合わせや工務店の技術力がためされる難しい塗料です。

ただ、セルフクリーニングや環境への優しさなど従来の塗料では考えられなかった機能も兼ね備えています。

機能ご自身の考えに合うわけではなく、塗装の失敗によるリスクを避けたいのであれば耐用年数や価格が近いフッ素塗料を選ぶのがおすすめです。

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