「外壁塗装は高額だから、一部だけ行って費用を減らしたい」とお考えではありませんか?
一部だけの外壁塗装は一時的に費用を抑えられますが、全体を1回で塗装する場合に比べるとトータルで割高です。
まとまったお金を用意できない場合は、何度かに分けて費用を分散させたくなりますが、外壁塗装は行うたびに都度足場の設置費用が発生してしまいます。
本記事では外壁塗装を一部だけ行うメリット・デメリットや、例外として行ってもいいケースなどを紹介しています。
メンテナンス費用を抑えるために一部だけの外壁塗装を検討している、部分的な破損の補修を行うべきか迷っているという場合は、ぜひご一読ください。
- 一部だけの外壁塗装はその都度足場の設置費用が発生するため、トータルでは割高になってしまう
- 時間差で塗装すると見た目が悪くなるなど、費用面の他にもデメリットがある
- 増改築時や外壁材の交換予定がある場合など、一部だけの外壁塗装が推奨されるケースもある
- 一部だけの外壁塗装をDIYで行うのは、注意点も多くおすすめできない
一部だけ外壁塗装を行って費用を抑えても最終的には割高になる
外壁塗装の足場代は、一部だけの塗装でも全体塗装時と同じくらいの費用がかかります。
例として全体塗装の足場代を20万円とすると、一部だけの外壁塗装の足場代も約20万円です。
外壁塗装を2回に分けると約40万円、3回に分けると約60万円の足場代が発生し、塗装回数が増える分だけ費用が増してしまいます。
費用削減のために一部だけの外壁塗装を検討している方は、トータルでは割高になってしまうので注意してください。
外壁塗装を一部だけ行うデメリット4選
一部だけの外壁塗装は、費用以外にもデメリットが多いので、行う場合はしっかり把握しましょう。
1つずつ詳しく説明します。
外壁塗装のたびに足場代がかかる
2階以上を塗装する場合は、どんなに狭い面積でも足場を設置するため、塗装回数分の足場代が発生します。
外壁塗装を1回で済ますよりも割高になりますので、費用を抑えたい方は気をつけてみてください。

時間差での塗装は色やツヤにムラが発生する
新たに塗装した部分と未塗装の部分で、色味やツヤにはっきりと差が出てしまいます。
見た目も悪く後悔する原因の1つになりますので、一部だけの外壁塗装を検討している方は注意しましょう。
未塗装の部分は劣化を防げない
外壁塗装は外壁材がダメージを受けないようにするためのものですが、塗装をしていない部分は当然劣化を防げません。
外壁全体の劣化を防ぐには、未塗装の部分もいずれ塗装しなければなりませんので、費用の面からも1回での全体塗装をおすすめします。
全体塗装の時期がわかりにくい
一部だけ塗装してしまうと外壁の劣化状態に差が出てしまうため、全体塗装をいつ頃行えばいいのかわかりにくくなってしまいます。
また全体塗装を行う時に、数年前に塗装したばかりで劣化していない部分への再塗装は、もったいなく感じてしまうでしょう。
いずれ全体の塗装を考えている方は、注意しましょう。
外壁塗装を一部だけ行うメリット3選
デメリットの多い一部だけの外壁塗装ですが、メリットもありますので施工を検討している方は把握しておいてください。
1つずつ詳しく説明します。
外壁塗装にかかる費用を一時的に抑えられる
まとまった予算がなく全体の外壁塗装をできない場合は、一部だけ行うことで工事費用を減らせます。
数年に分けて塗装を完了させればトータルでは高額になりますが、1回の塗装での出費を少額に抑えられます。
外壁の部分的な損傷を直せる
明らかに一部だけ損傷していて、見た目が悪く早く補修したい時などは、一部だけの外壁塗装は効果的です。
全体を塗装するにはまだ早いけれども、早急に修復したい場合などは検討してみてください。
個性的な配色で建物のイメージを変えられる
外観に飽きてきて建物のイメージを変えたい場合に、一部だけ外壁塗装を行うと印象を変えられます。
全体塗装では多くの色の使用は嫌がられてしまいますが、一部だけの外壁塗装では可能ですので、個性的な配色を楽しめるでしょう。

一部だけの外壁塗装が推奨されるケース4選
全体塗装よりも最終的に割高になってしまうため、一部だけの外壁塗装は基本的におすすめできませんが、例外として下記のケースでは推奨されます。
1つずつ詳しく説明します。
増築・改築などで外壁に新旧の差ができた
リフォームなどで新たに増えた部分と今までの建物では色味が違うため、一部だけ塗装して色を合わせると見た目の違和感を解消できます。
塗装の耐用年数も合わせられるので、次回の外壁塗装の目安時期がわかりやすいというメリットもあります。
設備の交換などで未塗装の部分が出てきた
給湯器などの外壁に備え付けられている設備を交換すると、まだ塗装されていない部分が露出するケースがあります。
このタイミングで塗装を行うと、未塗装部分の劣化を防げるため効果的です。
長年備え付けられていたものを撤去する際は、未塗装部分はないか注意してみてください。
近いうちに外壁の張り替え予定がある
現在使用されている塗料は10年以上の耐用年数が主流になっているため、数年後に外壁材の張替え予定がある場合は、全体塗装を行っても無駄になってしまいます。
このケースでは劣化がひどい部分だけを塗装し、外壁材交換までの期間をしのぐと良いでしょう。
近接していた近隣住宅が取り壊された
隣りの家が近くて足場を設置できないと、外壁塗装ができないケースがありますが、取り壊された場合などはその部分だけ外壁塗装を行うのが良いでしょう。
塗装済みの部分と塗料の耐用年数を合わせることで、次回の全体塗装の予定が組みやすいです。
災害などで一部だけ損傷した部分の外壁塗装は火災保険の利用が可能
台風などで被害を受け、一部だけの塗装を検討している場合は、火災保険を利用できるケースがあります。
火災保険の種類により適用される災害は異なりますので、契約している保険証券をチェックしてみてください。

外壁の一部だけをDIYで応急処置する場合は注意点の把握が大事
DIYで一部だけの塗装や修理をするのは可能ですが、注意点も多く素人には難しい作業です。
自分で塗装や補修を行う場合は、業者に依頼するまでもない小さな補修だけに留めておくのが無難でしょう。

一部だけ外壁塗装する場合によくある質問
外壁塗装を一部だけ行おうと考えている時に、よくある疑問点をまとめました。
- 外壁塗装は誰でもできる?
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塗装は知識と経験が必要な難しい作業ですので、素人の施工はおすすめできません。
外壁塗装の優良業者紹介サービスなどを利用してみてください。
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-
台風などによる飛来物の衝突や、海に面しているなどの住宅環境が考えられます。
また施工不良の可能性もありますので、塗装後間もない場合は業者に相談してみてください。
- 外壁の剥がれやひび割れの補修はいくらくらい?
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剥がれは2,000円〜5,000円/㎡、ひび割れは2,000円前後/㎡程度が一般的な工事費用です。
自分で補修するよりも、業者に依頼した方が確実な施工を行ってくれるでしょう。
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一般的な30坪程度の住宅で80〜130万円です。
使用する塗料や施工業者により異なるので、複数の見積もりを取ってみてください。
あわせて読みたい外壁塗装30坪の相場は?費用の目安やシミュレーション 30坪の外壁塗装の費用相場は80万円〜130万円ほどで、平均的にはおおよそ109万円です。ただ、ご自宅の状況や工事の内容によっては前後することがあります。 30坪くらいの… - 塗装のいらない外壁材はあるの?
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タイル、レンガ、樹脂系のサイディングは塗装の必要はありません。
それ以外の外壁であれば、塗料の耐用年数に応じた塗装が必要です。
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一部だけの外壁塗装は例外を除きおすすめできない(まとめ)
外壁塗装は一度に全体を行なった方がトータルの費用は安くなりますが、例外として一部だけの塗装が推奨される場合もあります。
この記事では以下のことを解説しました。
- 一部だけの外壁塗装は、一時的に費用を抑えられるがトータルでは割高になる
- 外壁塗装では、その都度足場の設置費用が発生する
- 増改築時や設備の交換など、一部だけの外壁塗装が推奨されるケースもある
- 災害などで一部だけ損傷した場合は、火災保険を利用できる可能性がある
費用面で一部だけの外壁塗装を検討しているのであれば、全体塗装した場合の金額計算は必須です。
ヌリカエなどの外壁塗装の優良業者紹介サービスを利用し、複数の見積もりを比較してみてください。
