火災保険で外壁塗装できる?デメリットや経年劣化できた事例があるのか徹底解説

火災保険で外壁塗装できる?デメリットや経年劣化できた事例があるのか徹底解説

外壁塗装の費用を少しでも抑えるために、火災保険の利用を考えていませんか?

火災保険は災害などで損傷した場合にのみ利用可能で、経年劣化等が原因で実施する外壁塗装では適用されません。

外壁塗装は100万円前後の費用が発生しますので、火災保険を利用して少しでも負担を軽くしたいところですが、悪徳業者はそこにつけこみ不正な契約を勧めてきます。

本記事では、外壁塗装に火災保険を利用する場合の注意点や申請方法について詳しく解説しています。

自宅の外壁塗装に火災保険を利用できるのかがわかり、悪徳業者に騙されることもなくなりますので、ぜひご一読ください。

この記事のポイント
  • 経年劣化や通常のメンテナンスとしての外壁塗装では火災保険は利用できない
  • 火災保険の種類により適用される災害は異なる
  • 保険会社への申請は自分で行わなければならない(業者は代行できない)
  • 悪徳業者は保険金の一部を要求してくるので注意
失敗したくない方は優良業者紹介サービス『ヌリカエ』がおすすめ
  1. 約30秒の質問に答えるだけで無料で見積もりが取れる
  2. 全国2,000社以上の厳選された優良業者の紹介で悪徳業者のリスクを回避
  3. 希望にあった業者を最大4社まで相見積もりでき面倒な手間が省ける
  4. 外壁塗装・屋根塗装だけでなくリフォームの見積もりにも対応
  5. 大手から地域密着型の業者まで対応可能

\ カンタン約30秒 /

目次

経年劣化での外壁塗装は火災保険の利用不可

火災保険はあくまでも災害による損傷に利用できるものですので、経年劣化や定期的なメンテナンスでの外壁塗装には利用できません。

例えば、同じひび割れでも災害による損傷が認められれば火災保険の利用はできますが、経年劣化によるものであれば適用されません。

訪問営業の業者に「火災保険を利用すれば安く外壁塗装ができる」と言われても、災害による損傷が認められなければ保険金は下りないので注意しましょう。

火災保険の種類により外壁塗装に適用される災害は異なる

一般的な住宅用の火災保険は『住宅火災保険』『住宅総合保険』『新タイプの保険』があり、自宅がどの種類の保険に加入しているのか確認が必要です。

下記の表は、各保険の適用される災害についてまとめたものですので、参考にしてみてください。

住宅火災保険住宅総合保険
火災・落雷
破裂・爆発
雪害・風害
水害×
飛来物による破損×
地震××
火災保険・災害の適用範囲

なお『新タイプの保険』は、契約ごとに災害の適用範囲が変わります。

外壁塗装に火災保険を利用するための3つの適用条件

適用条件を全て満たしていないと火災保険を利用できませんので、申請前に確認してみてください。

  1. 契約中の火災保険でカバーしている災害
  2. 被害を受けてから3年以内に申請
  3. 免責金額以上の修理金額

上記3つの条件について、詳しく説明します。

契約中の火災保険でカバーしている災害

火災保険で対応できる災害は異なりますので、契約中の保険内容を確認してみてください。

例えば、住宅火災保険では水害で汚損した外壁の塗装には適用されませんが、住宅総合保険であれば利用可能です。

なお、地震による損害は地震保険でのみ対応可能ですので、注意しましょう。

被害を受けてから3年以内に申請

被害を受けてから3年が経過してしまうと、災害による破損でも適用されないので注意しましょう。

すでに塗装工事が完了している場合でも、3年以内の申請であれば火災保険の適用が可能ですので、災害による損傷が疑われる場合は保険会社に相談してみてください。

免責金額以上の修理金額

火災保険の契約は、免責金額が設定されているのが一般的です。

免責金額とは、設定された金額までは保険を利用できないというもので、例えば免責金額20万円の場合は、20万円以上の修理費がかからないと保険は利用できません。

火災保険の利用を念頭に塗装をしたけど、免責金額に届かなかったというケースもありますので、契約書に記載されている金額を確認してみてください。

外壁塗装に火災保険を利用できないケースは?

火災保険は災害に見舞われた場合に適用されますので、下記のケースでは利用できません。

いずれも災害とは関係ないケースですので、申請の際は気をつけましょう。

経年劣化

外壁は年月と共に劣化していき塗装が必要になりますが、経年劣化による外壁塗装は火災保険の適用外です。

ひび割れや塗装の剥がれ等があっても、災害による被害であることが証明されなければ、火災保険の利用はできませんので注意しましょう。

人的被害

自身の過失で外壁に被害を与えてしまった場合も、火災保険は適用されません。

ですが、他人による暴行や破壊行為は住宅総合保険で対応しているので、気になる破損を発見して迷っている場合は保険会社に相談してみてください。

施工不良

業者の施工ミスによる損害は、施工業者に責任があるため火災保険の適用外です。

明らかな施工不良を発見したときは、保証書の内容を確認し、施工業者に相談してみてください。

外壁塗装に火災保険を申請する手順

火災保険を申請する際は、スムーズに進められるように下記の順番で行ってみてください。

1つずつ詳しく解説します。

施工業者へ連絡

まずは塗装業者へ連絡し、修繕箇所を確認してもらいましょう。

このとき、火災保険の利用を検討していることを伝えると、その後の手続きがスムーズに進みやすくなります。

不正な高額請求や悪徳業者を避けるためには、複数の見積もりを取ることが大切です。

保険会社へ連絡

次に保険会社へ火災保険の申請を行いましょう。

主な保険会社のお問合せ先を表にまとめましたので、参考にしてみてください。

あいおいニッセイ同和損害保険株式会社三井住友海上火災保険株式会社
東京海上日動火災保険株式会社損害保険ジャパン株式会社(損保ジャパン)
セゾン自動車火災保険楽天損保
ソニー損保株式会社日新火災海上保険株式会社
AIG損害保険株式会社セコム損害保険株式会社
こくみん共済(全労災)JA共済
保険会社のお問合せ先

申請後は保険会社から必要書類を提示されるので、速やかに提出しましょう。

提出書類は保険会社により異なりますが、一般的には下記の通りです。

  • 保険金の請求書
  • 修理の見積書
  • 修理箇所の写真

提出書類の作成は業者でも可能ですので、わからない場合は相談してみてください。

鑑定人の調査

必要書類を提出した後は、保険会社に依頼された鑑定人が現場を確認しに来ます。

鑑定人の調査結果によっては、保険金が下りなかったり、希望の金額にならないなどのケースもありますので注意しましょう。

調査が完了し保険の適用が決定されると、30日以内に保険金が支払われます。

外壁塗装で火災保険を利用する際の注意点

火災保険を外壁塗装で利用するためには、注意すべきポイントを押さえておく必要があります。

スムーズに保険の承認を得られるように、気をつけてみてください。

被害箇所の写真を撮影しておく

火災保険の手続きをスムーズに行うためには、破損箇所の写真は必須です。

業者に撮影してもらったものでも構わないので、被害を発見したら早めに撮影しておきましょう。

また建物全体の写真も撮影しておくと、鑑定人が被害箇所を把握しやすくなるのでおすすめです。

申請は自分で行う

申請書の作成は業者に依頼しても問題ありませんが、保険会社への申請は必ず自分で行いましょう。

基本的に保険の契約者以外は申請できませんが、訪問営業の業者によっては自社で行おうとするケースが多々あります。

契約者以外の申請は違反になり、保険を無効にされるケースもありますので気をつけてください。

外壁塗装で火災保険を利用するメリット

火災保険を外壁塗装で利用すると、費用面で大きなメリットが得られます。

1つずつ詳しく説明します。

外壁塗装にかかる費用を削減できる

外壁塗装は100万円前後の費用が発生しますが、火災保険が適用されると費用の削減が期待できます。

予算に余裕ができるため、耐久性の高い塗料を使用できるなど、塗装品質の面でも効果が得られるでしょう。

支払った保険料を有効活用できる

保険はいざというときに備えるものであるため、特に掛け捨ての場合は無駄になるケースが多々あります。

火災保険は利用回数に制限がないため、保険料を無駄にすることなく有効活用できるでしょう。

外壁塗装で火災保険を利用するデメリット

火災保険が適用されると、費用の面で大きなメリットがありますが、同時にデメリットも発生します。

上記2点について、詳しく解説します。

悪徳業者に引っかかる可能性がある

訪問営業の業者などは、火災保険の利用を促して契約を結ぼうとするケースが多々あります。

保険金の一部を要求したり、保険が下りなくてもそのまま契約に持ち込もうとするなど、手口は様々です。

悪徳業者に引っかからないように、複数の業者から見積もりを取り比較しましょう。

火災保険が適用されても全額支給されない場合もある

火災保険の金額は鑑定人の判断により決定するので、申請金額が必ずもらえるわけではありません。

保険で申請した金額をあてにして塗装を契約したけど、実際は少ない金額の保険金しか下りなかったというケースもあります。

火災保険を利用して契約する際は、保険が下りなかったときのことも考え、予算に余裕を持った上で検討してみてください。

外壁塗装で火災保険を利用してトラブルになった事例

訪問業者による営業で、火災保険に関するトラブルは様々なものがありますが、ここでは代表的な例を紹介します。

  • 「降雪による被害を見たい」と連絡があり自宅を点検してもらったが、工事をしない場合は受け取った保険金の50%を支払う旨の記載が契約書にあった。
  • 2年前の台風による被害を保険利用で修繕するよう勧められた。保険金の50%を支払う契約だったが、保険会社に消費生活センターに相談するよう勧められた。

これらの事例は共に保険金の数十%を支払うという契約でしたが、本来業者は受け取った保険金を請求することはありません。

このような契約を持ちかけられた場合は、すぐに契約せず国民生活センターなどへ相談してみてください。

参考サイト:国民生活センター・被災地域は特に注意! 災害後の住宅修理トラブル(5)保険金が使えると勧誘する住宅修理サービス

火災保険以外で外壁塗装に利用できる制度

外壁塗装の費用負担を減らすためには、利用できる制度の有効活用が大切です。

火災保険を利用できなかった場合は、検討してみてください。

自治体の助成金

外壁塗装は助成金を利用できる場合がありますので、お住まいの自治体に問い合わせてみてください。

利用できる場合でも、その年の利用枠が埋まっている場合もあるので、早めに申請しましょう。

参考サイト:千葉県芝山町

金融機関等のリフォームローン

まとまった金額を用意できない場合は、リフォームローンの利用を検討してみてください。

主に金融機関などが融資してくれますが、金利や契約年数などは各社異なりますので、自分に合ったローンを比較・検討しましょう。

外壁塗装での火災保険利用についてよくある質問

外壁塗装で火災保険を利用する際に、よくある疑問点をまとめました。

今後保険の申請を検討している方は、参考にしてみてください。

どんな外壁でも火災保険は適用されるの?

火災保険の適用に外壁の種類は問いません

サイディングの他、タイルなどの外壁でも適用可能です。

外壁やコーキングのひび割れに火災保険は適用されるの?

自然災害による破損が認められれば適用可能です。

判断に困ったときは、信頼できる業者に相談してみてください。

火災保険の給付金は何回まで申請できる?

火災保険は何度でも申請可能です。

ですが、以前に保険の申請をして受理されたにも関わらず、修理していない場合は同じ箇所での利用はできません。

火災保険以外で外壁塗装に使える保険はないの?

地震保険が利用可能です

火災保険は地震の被害は補償しておらず、地震保険のみが対応可能です。

屋根塗装に火災保険は使えるの?

外壁塗装と同じく、災害により被害を受けた場合のみ利用可能です。

火災保険の契約を確認してみてください。

外壁塗装の保証期間は何年?

外壁塗装の保証には『施工会社』『塗料メーカー』『リフォーム瑕疵保険』の3種類があります。

自宅にはどの保証が有効なのか、契約書を確認してみてください。

外壁塗装の相場はいくらくらい?

一般的な30坪の住宅で80〜130万円程度です。

施工業者や使用する塗料により異なりますので、複数の業者から見積もりを取って比較してみてください。

外壁塗装で火災保険を利用する際は悪質な業者に気をつけよう(まとめ)

火災保険の利用は外壁塗装の費用削減に繋がりますが、適用条件や注意点などの正しい把握が大切です。

本記事では、以下のことを紹介しました。

  • 経年劣化での外壁塗装に火災保険は利用できない
  • 火災保険の種類により適用される災害は異なる
  • 悪徳業者は火災保険の利用を促して契約しようとする

火災保険を正しく理解すると、外壁塗装の費用の抑制や、悪徳業者の不正な契約から逃れられます。

自宅の火災保険の契約を確認し、災害時や訪問営業を受けたときに適切な対応をできるようにしましょう。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次