- 「外壁塗装の失敗にはどういうものがあるの?」
- 「外壁の状態がよくないけど、これは塗装が失敗なの?」
家に関するメンテナンスの中でも、外壁塗装は高額な費用が発生します。できることなら、問題なく済ませたいと思う方は多いのではないでしょうか。
この記事では、外壁塗装について以下のことを解説しています。
- 外壁塗装の失敗例
- 外壁塗装を成功させるためのポイント
- 外壁塗装の疑問点
失敗を知ることが外壁塗装の成功に繋がります。
また、成功に向けて必要なことも解説しているので、外壁塗装での失敗を避けたい方はぜひご覧ください。
外壁塗装の失敗事例7選
- 外壁塗装の失敗事例にはどのようなものがある?
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外壁塗装の失敗事例は主に以下の7つです。
▶︎ 未然に防ぐ方法はこちら
これらは実際にあった失敗事例です。1つずつ説明します。
塗装が剥がれている・膨れている

外壁塗装の施工業者による失敗として、塗装の剥がれ・膨れがあります。
塗装は年月の経過と共に劣化していきますが、塗装後1年以内の発生であれば一般的に施工不良と言えます。
原因として以下のことが挙げられます。
- 高圧洗浄がしっかり行われていなかった
- 高圧洗浄後の乾燥が足りなかった
- 下地処理が十分ではなかった
外壁塗装には外壁材を守る役割があります。
塗装に剥がれ・膨れが起こるとその部分から雨水が侵入してしまい、外壁材がダメージを受けてしまいます。
その結果、外壁の劣化が早まり更なる補修費用が発生します。また、シーリング部分も施工不良に伴い、剥がれやひび割れが入る可能性があります。
色ムラがある
塗装に色ムラがあった場合は、施工業者の失敗を疑いましょう。
色ムラは見た目が悪いだけではなく、塗料の性能を最大限に発揮できない場合もあります。
外壁は見る角度や光の加減によって、色ムラに見える場合があります。また、どんなにきれいに施工しても多少の色ムラは発生します。
しかし、あまりにもひどい色ムラは施工不良の可能性があります。
色ムラは、施工業者の技術力次第で防ぐことが可能ですので、優良業者を選択しましょう。
イメージした色と違う
思い描いていた色のイメージと違う感じに仕上がった場合も、外壁塗装における失敗の1つです。色に関する失敗談は数多く存在します。
原因として挙げられるのは、以下の通りです。
- カラーシミュレーションを行わなかった
- ツートンカラーにしたが合わなかった
- 周囲の住宅との調和を考えなかった
色は小さなパネルで見る場合と、家全体で見る場合では印象が変わります。
このため、塗装前のカラーシミュレーションが大切です。色に関する失敗は、新たに施工し直すことはほぼ不可能ですので、十分注意しましょう。

近隣トラブルが起こった
外壁塗装における近隣トラブルは、意外と多いのが現状です。トラブルを避けるためには、塗装前・塗装中の配慮が必要です。
実際に起こったトラブルとして、以下のような事例があります。
- 外壁塗装前の挨拶をしていなかったため、迷惑だと言われた
- 高圧洗浄の日程を伝えていなかったため、洗濯物が濡れてしまった
- 施工業者の車が近隣の家の前に駐車されていた
- 施工業者の態度が悪かった(大声・喫煙等)
近隣トラブルは外壁塗装後の生活にも大きな影響を及ぼします。塗装後にも普段通りの生活を送るため、近隣への配慮を忘れないようにしましょう。
費用が高額になってしまった
外壁塗装の施工後に感じる失敗例として、費用面が挙げられます。
後々調べてみると、他社だともっと安く施工ができた、という失敗です。相見積もりをせずに契約した場合によく起こります。
外壁塗装は同じ面積・同じ塗料でも、施工業者によって金額は異なります。
費用が高額になる失敗を回避するためには、優良業者の相見積もりサービスの利用がおすすめです。
適正な料金で外壁塗装を行うために、複数社の見積もりを比べてみましょう。

訪問営業の業者と契約した
外壁塗装を訪問営業で来た業者に依頼して、失敗したケースは多々あります。
訪問営業は家主の不安を煽ったり、大きな値引きで契約を結ぼうとする場合が多く存在します。
訪問営業業者がよく利用する文言には、以下のようなものがあります。
- 外壁が劣化し始めているから、今すぐ塗装しないと危ない
- 今なら足場代をサービスできる
- この区域での施工実績がないから、実績づくりのためにサービス価格でやらせてほしい
基本的に訪問営業業者は、下請け業者に作業を依頼します。
よって中間マージンが発生するため、一般的に費用が高額になることが多々あります。
また、下請け業者の技術力は実際に見てみないとわかりません。訪問営業の全てが悪いわけではありませんが、契約前には注意が必要です。

外壁塗装を適正時期に実施せず遅らせた
外壁塗装を適切な時期に行わなかったことで、無駄な費用が発生する失敗があります。
外壁塗装に使用される塗料は、種類ごとに耐用年数が異なります。塗料の耐用年数に達する前に塗装を行うことで、外壁を劣化から守ることが可能です。
塗料は耐用年数を過ぎると劣化が始まり、外壁を保護する力がなくなっていきます。
その結果、外壁材の交換が必要になるケースもあり、無駄な費用が発生するので注意しましょう。

外壁塗装の失敗を発見したら早めの対応が大事
外壁塗装の失敗は、放置すると重大な事象に繋がる可能性もあります。
塗装面の異常は早期に対応することで、被害を最小限に食い止めることができます。
具体的には以下の行動をとることをおすすめします。
- 施工業者に相談する
- 第三者機関へ相談する
詳しく説明します。
施工業者に相談する
塗装部分に関する失敗を発見したら、まず施工業者に連絡しましょう。外壁塗装は一般的に保証期間が定められています。
保証期間内であれば、無償で修理してくれるケースがほとんどです。
ただし、保証期間内であっても以下のケースは有償となる場合があります。
- 経年劣化と思われる異常
- 保証部分ではない場所の異常
- 施主に責任があると思われる異常
異常の原因がわからないときは、まず施工業者に連絡しましょう。
第三者機関へ相談する
施工業者によっては、失敗を認めないケースも多々あります。
明らかな失敗でも対応してもらえないときは、第三者機関へ相談してみてください。
主な第三者機関には以下のものがあります。
- 住まいるダイヤル:https://www.chord.or.jp/
- 消費生活センター:https://www.kokusen.go.jp/map/
住まいるダイヤルは、国土交通大臣に指定されている相談窓口です。様々な住宅に関する相談を受け付けています。
WEBサイトには『トラブル対応ナビ』が設けられており、電話をしなくても解決方法がわかるケースもあります。外壁に気になる症状を発見した方は、閲覧してみてください。
消費生活センターは、全国各地に設けられており、商品やサービスに関する苦情・相談を受け付けています。施工業者が対応してくれない場合は、相談してみてください。
外壁塗装の失敗を未然に防ぐための5つの手順
外壁塗装の失敗を防ぐためには、事前の準備が大切です。
具体的には以下の手順をおすすめします。
以上5つの手順を詳しく説明します。
外壁塗装についての知識を身につける
まずは外壁塗装についての知識を身につけましょう。
全てを完璧に知る必要はありませんが、最低でもこの2点の学習をおすすめします。
- 塗料の特徴(種類・耐用年数・大手メーカー・価格等)
- 作業工程(下地処理・3回塗り等)
この2点をおさえるだけでも、失敗する確率は大きく下がります。
特に塗料についてはしっかりと知識を身につけましょう。


優良業者を選ぶ
外壁塗装は、施工業者選びがもっとも大切です。
しかし、施工業者のサイトは当然ながら良いことしか書かれていません。施工業者のサイトや宣伝内容だけで、判断するのは難しいでしょう。
外壁塗装の優良業者を探す手段として、優良業者の相見積もりサービスを利用する方法があります。
少しの情報を入力するだけで、複数の業者から見積もりをもらえる便利なサービスです。施工業者を選ぶ際は、比較を忘れないようにしましょう。


カラーシミュレーションを行う
色に関する失敗は非常に多いため、事前の対策が必要です。色の決定は、施工業者にカラーサンプルを見せてもらうだけでは不十分です。
塗料メーカーや施工業者のWEBサイトには、カラーシミュレーションができるものがあります。
カラーシミュレーションは、塗装後の家のイメージがつきやすいのでおすすめです。
また、施工業者の中には自宅の写真を希望の色で加工してくれるケースもあります。
カラーシミュレーションは色を決定する上で大切な作業ですので、必ず行うようにしましょう。
エスケー化研のカラーシミュレーション:https://www.sk-kaken.co.jp/simulation/
関西ペイントのカラーシミュレーション:https://www.kansai.co.jp/colorsimulation/
近隣への挨拶を行う
外壁塗装の施工前には、必ず近隣への挨拶を行いましょう。
一般的には施工業者が行いますが、可能ならば施主も挨拶回りを行うと良いでしょう。
特に高圧洗浄は水が飛び散る作業ですので、洗濯物は外に干せません。高圧洗浄を行う日程が決まったら、必ず事前に告知しましょう。
外壁塗装開始後はチェックを欠かさない
外壁塗装を開始したら、作業の進行具合を把握しましょう。工程通りに進んでいるか、正しい作業が行われているかのチェックが必要です。
可能であれば、その日の作業後に写真を撮るなどして、作業経過を残しておくことをおすすめします。
作業経過を残すことにより、後に失敗が発覚した時の原因究明が容易になるケースがあります。
特に下地処理や重ね塗り前の乾燥具合などは、塗装品質に大きく影響する部分ですので、作業経過のチェックが大切です。
例として、冬の寒い日に1日で下塗り・中塗りまで行ってしまう業者は注意が必要です。塗料が完全に乾燥していない可能性があるため、施工不良になるケースがあります。
しかし、職人の作業につきっきりだったり、動画を撮ったりする行為は職人の機嫌を損ねる可能性が高くなるため注意が必要です。
その日の作業を報告してもらう程度にとどめておきましょう。

外壁塗装の失敗についてよくある質問
- 外壁塗装は何年で行えばいいの?
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外壁の塗装頻度は塗料の種類により異なります。
塗料の耐用年数は短いもので5年、長いもので25年程度と大きく異なります。
外壁に使用されている塗料の種類を確認しましょう。
あわせて読みたい外壁塗装の耐用年数は最大25年!塗料や外壁材による違いをプロが解説 外壁塗装の塗り替え時期は約10年~15年と言われますが、塗料によって大きな違いがあります。 外壁塗装は高額な買い物ですので、できれば耐用年数ギリギリまで塗り替えを… - 外壁塗装はどのくらいの費用がかかるの?
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外壁塗装にかかる費用は、塗料の種類や塗装面積によって異なります。
一般的な30坪程度の住宅で、80〜130万円程度です。
施工業者により金額も異なるので、相見積もりサービスなどを利用して比較・検討しましょう。
あわせて読みたい外壁塗装30坪の相場は?費用の目安やシミュレーション 30坪の外壁塗装の費用相場は80万円〜130万円ほどで、平均的にはおおよそ109万円です。ただ、ご自宅の状況や工事の内容によっては前後することがあります。 30坪くらいの…あわせて読みたい【外壁塗装の費用相場】坪数や塗料など単価が変化する条件と適正価格を解説 外壁塗装の費用相場は、30坪の住宅の場合、平均価格で約109万円、中心となる価格帯は80万円〜130万円です。 外壁塗装の費用は、坪数に加え、 塗料付帯工事業者 によって… - 塗装する必要がない外壁材は?
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外壁がタイルやレンガでできている場合は塗装の必要はありません。
そもそもタイルやレンガは塗装せずに外壁に使用しています。
耐用年数はタイルは約30年、レンガは約50年です。
- 外壁塗装を行わないとどうなるの?
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塗装行わないと、劣化した塗膜から雨水が侵入します。
外壁材に水分がつくことによる劣化、寿命の早期化が見込まれます。
外壁の劣化は余計な費用の発生に繋がるので、適切な時期の外壁塗装が必要です。
外壁塗装を失敗しないために正しい知識を身につけよう
外壁塗装は正しい知識を身につけることで、失敗を防ぐことができます。
この記事では以下のことをお伝えしました。
- 外壁塗装の失敗例
- 外壁塗装を成功させるためのポイント
- 外壁塗装の疑問点
外壁塗装は多額の費用が発生する大きなメンテナンスです。
この記事を参考にして優良業者を選び、間違いのない外壁塗装を実施しましょう。
