「『外壁塗装はまだするな』とみかけたけれど、まだやらない方がいいのかな?」
このように『外壁塗装はまだするな』という言葉を見て迷いが生じていませんか?
外壁塗装は適切な時期に行うことが重要です。
まだやらなくていい避けるべきケースと、外壁塗装をすぐにした方が良い目安をお伝えしますので、いつごろ施工すれば良いのか迷っている方はぜひご覧ください。
- 建物の築年数が5~8年未満の場合は外壁塗装はまだしてはいけない
- ひび割れやチョーキング、剥がれ等が発生している場合は外壁塗装の検討時期である
- 外壁塗装を行うメリットは建物の長寿命化である
外壁塗装はまだするなと言われる理由6選
外壁塗装をまだしてはいけない理由は様々です。
理由をしっかりと理解することで、外壁塗装の適切な実施時期がわかります。
- 築年数が浅く外壁が劣化していない
- 適していない季節に外壁塗装を行おうとしている
- 外壁材が寿命を迎えている
- 外壁塗装が不要な外壁材を使用している
- 外壁塗装に関する知識がない
- 訪問営業の業者と契約しようとしている
これら6つの理由について、詳しく説明します。

築年数が浅く外壁が劣化していない
新築からそれほど年月が経っていない場合は、外壁塗装をまだするべきではありません。具体的には5〜8年未満です。
新築から5〜8年では、塗装の劣化がまだ始まっていないケースが多々あります。
また、前回の外壁塗装から3〜5年程度しか経過していない場合も、同様に塗装の必要はありません。
適していない季節に外壁塗装を行おうとしている
梅雨の時期や降雪地域の冬などは、外壁塗装に向いていないので避けるのが無難です。
外壁塗装を行う季節は重要です。
雨や雪の多い時期に外壁塗装を行うと、工期の遅延が起こります。
また、業者が雨や雪に関する正しい知識を持っておらず、適切な対応を行ってくれない場合は、品質低下も懸念されます。
外壁塗装を行う季節は、気温や天候が安定している時期が良いでしょう。

外壁材が寿命を迎えている
外壁材が劣化して寿命を迎えている場合は、外壁塗装をするべきではありません。
特に雨漏りなどの劣化症状が出ている場合は、外壁材の交換が必要です。
外壁材の耐用年数は、一般住宅で多く使用されている窯業系サイディングで30〜40年程度です。
適切な時期での外壁塗装など、正しいメンテナンスが行われていない場合は、外壁材の寿命も短くなります。
外壁塗装を行う際は、外壁材の劣化具合も確認してみてください。


塗装が不要な外壁を使用している
外壁材の中には塗装が不要なものもあります。
レンガやタイルなど、素材自体が無機物で経年劣化に強いものは基本的に塗装の必要がありません。
耐用年数はレンガが30〜50年、タイルは30〜40年程度です。
また、樹脂系のサイディングも塗装の必要がありません。
自宅の外壁材にサイディングを使用している方は、どういう材質のサイディングなのか調べてみてください。
外壁塗装に関する知識がない
外壁塗装を行う前に、ある程度の知識を得る必要があります。
知識を得ることで、不正な高額請求や手抜き工事などを回避できます。
正しい外壁塗装の知識を身につけましょう。

訪問営業の業者と契約しようとしている
訪問営業で訪れた業者との外壁塗装の契約は、すぐにするべきではありません。
訪問営業の業者は、不安を煽ることや大きな値引きで契約を迫るケースが多々あります。
自宅の外壁の状態を正確に見極めてからの契約が必要です。

外壁塗装を検討すべき劣化症状5選
外壁塗装には様々な劣化症状が発生します。
以下は外壁に発生する主な劣化症状です。
これらの劣化症状が見つかったときは、外壁塗装を検討してみてください。
1つずつ詳しく説明します。
ひび割れ

ひび割れは大きさにより、対応が異なります。
幅0.3ミリ以上、深さ5ミリ以上のひび割れ
一般的に『構造クラック』と呼ばれるひび割れの可能性があります。
構造クラックは、建物の歪みや揺れが原因で発生します。
塗装のみならず、外壁材にもひび割れが発生している場合があるので、早急な対応が必要です。
幅0.3ミリ未満、深さ5ミリ未満のひび割れ
小さなひび割れは『ヘアークラック』と呼ばれています。
ヘアークラックは塗装の耐久性に影響を与えるものではありません。基本的には経過観察で問題ないでしょう。
チョーキング

外壁塗装に白い粉が付いているのを発見したら『チョーキング』という劣化症状の可能性があります。
チョーキングとは、塗料の色の原料である顔料が粉状になって現れる現象です。
チョーキングは塗装の劣化により発生するため、外壁塗装を行う目安になる劣化症状の1つです。
色褪せ・変色

色褪せや変色の発生も、外壁塗装を検討すべき劣化症状の1つです。
塗装の経年劣化により、色褪せや変色は発生します。
色褪せや変色は外壁に悪影響を及ぼすだけではなく、建物の美観も損ねます。
外壁に色褪せや変色を発見したら、早めの対応を心がけましょう。
塗装の剥がれ・膨れ

外壁の大きな劣化症状の1つに、塗装の剥がれや膨れがあります。
塗装の剥がれや膨れは基本的に経年劣化により起こります。
外壁塗装の剥がれや膨れている箇所から雨水が侵入することによって、外壁材が劣化します。
長期間放置すると外壁材の交換も必要になるケースがあるため、早めの対応が必要です。
外壁塗装を行って間もない時期での発生は、施工不良が疑われるので注意が必要です。
苔・藻・カビの発生

苔・藻・カビは塗装の劣化により発生し、建物の美観を損ねるだけではなく、塗装の更なる劣化に繋がります。
塗装が劣化すると、建物に雨水が侵入しやすくなります。
苔・藻・カビは水分の多い場所に発生するので、発見したら塗装が劣化しているサインです。
また、カビはアレルギーの原因にもなる危険な物質です。カビが建物の内部に発生する前に、早めの対応を心がけましょう。
塗料の耐用年数も外壁塗装の検討に必要な要素
外壁塗装を行う目安は、劣化症状を発見したときだけではありません。
塗料には種類毎に耐用年数があり、寿命を迎える前に塗装することで外壁材の劣化を未然に防げます。
以下は外壁塗装で使用する主な塗料の耐用年数の目安です。
アクリル塗料 | 5〜7年 |
ウレタン塗料 | 8〜10年 |
シリコン塗料 | 10〜15年 |
フッ素塗料 | 15〜20年 |
ラジカル塗料 | 12〜16年 |
遮熱・断熱塗料 | 10〜20年 |
光触媒塗料 | 15〜20年 |
無機塗料 | 20〜25年 |
塗料の耐用年数を把握することは、外壁塗装の検討に必要な要素ですので、覚えておくと良いでしょう。

外壁塗装を行うメリット3選
外壁塗装を行うことは様々なメリットがあります。
これらのメリットについて、詳しく説明します。
建物の長寿命化に役立つ
外壁塗装を行うことは、外壁材の保護に繋がります。
外壁材は建物を守る役目があるため、結果的に家の長寿命化に繋がります。
建物を長期間快適に使用するためには、適切なメンテナンスが欠かせません。
特に外壁は常に日光や風雨にさらされている部分であるため、ダメージを受けやすい場所です。
適切な時期に外壁のメンテナンスを行うことで、建物は長持ちします。
建物のイメージを一新できる
外壁塗装を今までと異なるカラーで行うことにより、建物のイメージを一新できます。
今までは明るいカラーだった外壁をシックな感じに、暗めのカラーを明るい感じにするなど、思い通りに変更可能です。
また、同系統のカラーを選択したとしても、塗り直すことにより新築のような輝きを取り戻すことができます。
外壁塗装を行うことは、機能面だけではなく外観のイメージアップにも繋がります。
外壁に新たな機能を追加できる
外壁塗装で使用する塗料の中には、様々な特徴があります。
例えば、遮熱塗料は外壁が吸収する紫外線の量を抑える効果があります。
これにより、夏場に室内の気温上昇を抑える効果が期待でき、空調の稼働効率も良くなります。
また、汚れがつきにくい低汚染性に優れた塗料もあります。
機能面で優れた塗料を使用できることも、外壁塗装を行うメリットの1つです。

外壁塗装はまだするなについてよくある質問
ここでは外壁塗装はまだするな、という意見についてよくある質問を紹介します。
- 外壁塗装を行わないとどうなるの?
-
塗装が劣化すると、外壁材の保護機能がなくなります。
それにより外壁材が劣化し、交換が必要になるケースもあります。
劣化症状を発見したら外壁塗装を行い、外壁材の劣化を防ぐことが大切です。
- 外壁塗装は何月に行うのがいいの?
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春(3月〜5月)、秋(9月〜11月)が外壁塗装に適しています。
理由は気温が安定していて、雨や雪が比較的少ない時期だからです。
ただし、秋は台風が発生する時期なので注意が必要です。
一方、外壁塗装が適していない時期は工費が安く済むことがあります。
- サイディングの外壁は塗装の必要はないの?
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樹脂系サイディングは塗装の必要はありません。
一般的にサイディングは窯業系、金属系、木質系、樹脂系の4種類があります。
一般住宅で最も使用されているのは窯業系サイディングです。
樹脂系サイディングには、錆びないという特徴もあります。
- 外壁塗装を10年で行うのは早いという意見があるけど?
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外壁塗装を行うタイミングは、塗料や劣化状態により異なります。
高耐久の塗料を使用していれば、10年で塗装する必要はありませんが、耐用年数の短い塗料は10年経過よりも前に塗装する必要があります。
- 外壁塗装の費用相場は?
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一般的な30坪程度の一軒家で、80〜130万円程度です。
塗装面積や塗料の種類によって価格は変わります。
また、屋根を一緒に塗装することで、別々に行うよりも費用を抑えられます。
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外壁塗装はまだするなという意見の意味を理解しよう(まとめ)
外壁塗装はまだするなと言われる理由は、本来不要な状態である場合や、塗装ではなく張り替えの方が良い場合、知識がなく割高な見積を出されてしまう場合などの背景があります。
ひび割れや、チョーキング、塗装の剥がれ・膨れなど、外壁塗装が必要な状態であるにもかかわらず、見送ってしまうと、のちのちかえって高い金額を払う必要性が出る可能性があります。
外壁塗装を行う前に、適切な時期なのかを判断することは非常に重要です。
また、割高な見積もりを避けたい方は『優良業者紹介サービス』を利用するのも1つの方法です。
外壁塗装はまだするな、という言葉の意味を理解し、後悔のない選択を行いましょう。